製作
1999
01
どう作ったか
プロローグ
当時遅くまで残業が日常茶飯事の仕事をやっていた。朝起きて仕事へ行き帰って風呂入って寝る。朝起きて、、、の繰り返しがほとんどだった。仕事もまだわからないことだらけで、辛いと思っていた。布団に入ると「あー、寝て起きたらまた仕事かー」と辛くなりながらそれでも疲れのためいつの間にか寝ていた。
仕事から帰り遅い夕食を食べ、近くの銭湯へ通った。銭湯が閉まる少し前の、そんなに混んでこないくらいの時間の銭湯が好きだった。家風呂にはない開放感、浴室内に立ちこめる湯気が霧の様だ。桶や椅子をタイルにおろすと、カランという音が反響して、疲れてぼーっとしてる頭にはそこがすごく幻想的な世界のように感じられた。
湯気で暖まった浴室内と、いつでも熱い湯船のお湯。ほとんど人がいないから、思いっきり手足を伸ばして入れる。気持ちいい。仕事が終わって一番リラックスできる時間だ。
コンセプト
銭湯でリラックスしている様子を形にしよう。リラックス感が伝わるといいな。銭湯であることが伝わるように背景とか小物を用意してセットを作ろう。
制作メモ
このころはまだ人形に針金を使って作っていた。18番かそれより太いくらいの針金を束ねてよじり、ポーズを決めた。芯に粘土をちょっとづつ盛りつけて形を整えていった。
人形が出来あがったところで、小物やセットを作っていった。壁と床、は木と発砲スチロール、表面にスチレンボードを貼り、目地にフォルモを詰めて作ってる。
その他の小物は、フォルモで作ってる。鏡は薄い反射する板を切って使ってる。実際に写ってる人影は、人形のもの。
撮影は屋外で行った。光線がまっすぐなおかげで、人影が絵で描いたかのようにくっきりとした輪郭で映っている。実際の銭湯の中は人工光でぼやっとしたものだったと思うが、疲れて癒されていたと感じていた当時の自分としては、不自然なほどにくっきりとした影が幻想的で、当時の気分を再現できてるようで気に入っている。
制作メモ2
撮影後フィルムをデータに加工しているが、当時はまだフィルムをスキャンする機材がなく、普通のフラットヘッドスキャナでは読み取り解像度が低かったので、せっかくのフィルムデータがもったいないと思い、これまた当時は珍しいことだったCD-ROMに焼き込んでもらう手順を踏んでいた。
焼き込み手数料とは別にメディアも一枚500円前後くらいかかっていて、フィルム代、現像代、ひとコマあたりの焼き込み料とかと合わせて結構な出費だった。それでもパソコンで加工をやりたかったので、しょうがなしに支払っていた。



















